私の4月1日
4月1日、皆さんはどんな日でしたか?
入学式や入社式、または学年が1つ上がったりした方もいるかもしれません。
今まで小学,中学,大学の入学式があったり、学年が1つ上がったり、大きく環境が変わる節目の日で、なんだかどきどきしながら楽しみで、でもちょっと不安で。
私にとって4月1日はそんな日でした。
さて、今年はというと社会人1年目から2年目になりました。初めて特に変化のない4月1日が来たわけです。それどころか、残務に追われていたらいつの間にか過ぎていました。
なんだか少し寂しい気持ちと、これからこの区切りのない果てしなく長い道のりを歩んでいくのかという不安がくるくる頭の中を回っていました。
と、気分が落ち込んでいたのですが、お花見をして団子を食べたら少し気持ちが軽くなりました。太宰治さんも言ってましたよね、夏までは生きていようと思ったって。
目先の楽しみを1つずつ目標にして、こまめに息継ぎをするように生きていく。
しっかり前を見ながら歩を進めるのもいいですが、足元を見ながら歩くのも落ちている石ころにだって気づけますし、悪くないんじゃないかなって思いました。
花束みたいな恋をした / 黒住光
こんにちは、しろです。
記念すべき初投稿は、花束みたいな恋をしたについて書こうと思います。
あ、ネタバレを含みますので、ご注意くださいね。(←これ書いてみたかったんです笑)
目次です。
1.とりあえず映画を観た感想
ご存じの方も多いかと思いますが、これは映画:花束みたいな恋をしたのノベライズ版です。私は、映画を先に観ました。パッと浮かんだ感想は、小説を観ているみたいでした。脚本が坂本裕二さんで納得しましたが、本当に素敵な表現がたくさん散りばめられています。個人的にいいなと思った表現は、2人が出会った日、絹ちゃんが最高の朝帰りをした時のこの部分、
(まだ昨日の夜の余韻の中にいたいんだよ。こういう時に聴ける音楽があればいいのに...)
分かりすぎる...!!私、音楽も大好きなのですが、音楽って、この曲は深夜に散歩しているときに聴きたいな、とか、この曲は気分が沈んだときに、とかあるじゃないですか。
最近、恋愛の方でいろいろとありまして、その帰り道に同じことを思いました。
「あー、こんな帰り道に聴ける音楽があったらなぁ。」
って。結局見つからずイヤホンは外しました。またこの話は機会があったらゆっくり書こうと思います。
というわけで、こんな素敵な表現をもっとゆっくり聞きたいよ!!と思っていたらノベライズ化されていたので即購入しました。
2.本のいいところは...
ノベライズ版を読み終えた真っ先の感想は、
「あぁこれは小説を先に読みたかったなぁ。」
でした。
あ、もちろん映画も素晴らしかったですよ。有村架純さん可愛かったし菅田将暉さんかっこよかったですし。
なんでこう思ったかというと、私、本の良いところを1つ挙げるとしたら視覚情報を自分で補える点だと思うんです。主人公を自分に置き換えたり、ヒロインを好きな人に置き換えたりなどなど。要するに感情移入が容易って話です。
映画だと良くも悪くも菅田将暉さんと有村架純さんの恋愛ですが、本だと、私と好きな人との恋愛なのです。
ですので本の方が3倍ぐらい泣けました。逆に本を先に読んでいたら泣きすぎて大変なことになっていたかもしれません。笑
3.長続きする恋愛って?
2人は運命的に出会って、同じ白のジャックパーセルを履いて、同じような作家さん、アーティストさんが好みで、同じような考え(電車に乗るとこを電車に揺られてと表現することやじゃんけんの話など)で...意気投合し、付き合うこととなります。
しかし、就職を通して、2人の間に趣味や考え方にすれ違いが生じ、最終的には、別れてしまいます。
つまり、絹ちゃんと麦くんの恋愛は、自分の好みや考えが似ている部分に惹かれたのです。真っ当ですね。当然です。
本の中にこんな表現があります。
「出会いは常に別れを内在し、恋愛はパーティーのようにいつか終わる。だから恋する者たちは好きなものを持ち寄ってテーブルを挟み、お喋りをし、その切なさを楽しむしかないのだ。」
と。
素晴らしすぎやしませんかこの表現、この本の内容が見事に一言で表されているような気がします。
表現が美しいのは、ここではさておき、本当にそうでしょうか。
答えは否だと私は思います。
好みや考え方は移り変わっていくものであって、思っている以上に薄っぺらいものだと思います。ということを前提として、私は、
自分と異なるところを好きになりたい
と感じました。
自分にはできないことができる、自分にはない視点から物事を考えている、自分には興味が持てないことに興味を持っている。そんな風に自分と異なっている部分を好きになれたらパーティーは永遠に終わることはないのかなと思います。「憧れ」とかに近似できる感情かもしれませんね。
と口で言うことは簡単ですがなかなかできることではありません。自分と似ている部分を好きになる方が圧倒的にありふれています。この映画が大ヒットし、共感の渦を巻き起こしていることからもこのことは明白だと思います。
なので、似ている部分が好きということをベースに、たった1つでもいいから、異なった部分も愛してみようと考えてあげるだけでも、楽しいパーティーは長続きするんじゃないでしょうか。
4.ネットの感想に文句
「カップルで観に行かない方がいい!別れ話に発展するよ!!」
ネットでこんな感想をたくさん目にしました。
いや、この映画観て別れるんだったら別れて正解なのではないでしょうか。
これ以上、楽しみのないパーティーに参加しているよりも次のパーティーの準備をした方が遥かにましな気がします。(言い過ぎました、すみません笑)
5.最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
こういうジャンルの本の読了後の余韻ってふわふわしてて物が手につかなくて、でも心地よくて...こんな時に聴ける音楽があったらいいのに。
ふふふ、すみません。
はい、ということで、映画を観た方も観てない方もぜひ、一度、この本を手に取っていただけると嬉しいです。恋愛ものを敬遠されている方にもシンプルに表現を楽しむという意味でとってもおすすめです。
また、皆さんの感想を聞かせてくださいね。
私について。
はじめまして、しろです。
私は人と話すが大好きです。かつ、気を遣うのも得意です。無意識にやってしまうぐらい。
そのせいで、「この話はこの人興味ないだろうなぁ〜」とか「この話ならこの人喜んでくれるかなぁ〜」とか考え出してしまい、なかなか自分の好きな話をできないのです。
そんな私の好きな話、本当にしたい話を何も気にせずできたらいいなと思って、ブログを始めてみました。ブログ名はそんな意味を込めてます。
あ、もちろんですが、皆さんの話もたくさん聞きたいです。日常ではそうはいかないかもしれませんが、ここだけは皆さんの思ったこと、好きなこと、聞いてほしいことを何も気にせず書ける場所になれたらな思ってます。
ブログの内容ですが、好きな本の話、好きな音楽の話、ときどき日常のことも書こうと思います。
読んでいただいて、少しでも何か日常がいい方向に向くきっかけにでもなれたらとっても嬉しいです。
皆さん、どうぞよろしくお願いします!